名古屋高判 退去強制令書発付処分等取消請求控訴事件

退去強制令書発付処分等取消請求控訴事件, 名古屋高等裁判所 裁判所
名古屋高判 平成28年11月30日(PDF)

判旨: 外国人男性に対する退去強制令書発付処分等の取消請求事件において、当人の入管法49条 1項に基づく異議申出に理由がないとした入管局長の裁決は、当人と永住者である外国人女性との間の法律上の婚姻を予定した安定的かつ継続的な子育てを含む内縁関係の実態という酌むべき事情があるにもかかわらず、内縁関係の実態を十分調査せず、または内妻と共に子を監護養育している当人を帰国させれば一家離散、母子離別を招きかねない事態となる不利益を無視ないし軽視するものである一方で、当人の犯した刑事事件についても酌むべき諸情状があるにもかかわらず、不利な情状のみを殊更重大視し、これをもって看過し難い重大な消極要素になると評価することによってされたものといわざるを得ず、その判断の基礎となる事実に対する評価において明白に合理性を欠くことにより、その判断が社会通念に照らし著しく妥当性を欠くことは明らかであるというべきであるから、裁量権の範囲を逸脱または濫用した違法なものである。

原審: 名古屋地判 平成27年10月29日(PDF)

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