最判 住民票記載義務付け等請求事件

非嫡出子, 婚外子

裁判所
最判平成25年09月26日

裁判要旨:
 戸籍法49条 2項 1号の規定のうち出生の届出に係る届書に嫡出子又は嫡出でない子の別を記載すべきものと定める部分と憲法14条 1項。

判示事項:
 民法及び戸籍法において法律上の父子関係等や子に係る戸籍上の取扱いについて定められている規律が父母の婚姻関係の有無によって異なるのは、法律婚主義の制度の下における身分関係上の差異及びこれを前提とする戸籍処理上の差異であって、本件規定は、上記のような身分関係上及び戸籍処理上の差異を踏まえ、戸籍事務を管掌する市町村長の事務処理の便宜に資するものとして、出生の届出に係る届書に嫡出子又は嫡出でない子の別を記載すべきことを定めているにとどまる。そして、届書にこれが記載されない場合、当該届出に係る子が嫡出子又は嫡出でない子のいずれであっても、その記載の欠缺により届出が不受理の理由となり得る瑕疵のあるものとなる一方で、届出の受理や職権による戸籍の記載も可能である。以上に鑑みると、本件規定それ自体によって、嫡出でない子について嫡出子との間で子又はその父母の法的地位に差異がもたらされるものとはいえない。


 少々仕事がつかえていたので掲載するまでに時間がかかった。

 先の、非嫡出子の相続分差別違憲判決(最決平成25年09月04日)では、判決効の「個別的効力説」を採っているだけに、本件判決はその流れからしても、現時点ではひとまず妥当な判断ということになるだろうか。
 櫻井龍子裁判官の補足意見にあるように、すみやかに「戸籍法の規定を含む制度の在り方についてしかるべき見直しの検討が行われる」ことが望まれよう。

戸籍法 抜粋
第四十九条 出生の届出は、十四日以内(国外で出生があつたときは、三箇月以内)にこれをしなければならない。
2 届書には、次の事項を記載しなければならない。
一 子の男女の別及び嫡出子又は嫡出でない子の別
二 出生の年月日時分及び場所
三 父母の氏名及び本籍、父又は母が外国人であるときは、その氏名及び国籍
四 その他法務省令で定める事項
(後略)


シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加