「高度人材に対するポイント制による出入国管理上の優遇制度」についての小考察

移民, 高度人材, 外国人雇用

 平成24年から、経済成長や新たな需要と雇用の創造に資することが期待される「高度外国人材」の受入れを促進することを目的として、「ポイント制」が導入された。

 しかし、期待どおりの効果が上がっていないという批判がある。このような状況を受けて、経済産業省・株式会社日本総合研究所の主催で高度外国人材に対するポイント制を活用した受入促進について意見交換会が開催される(残念ながら当職は先約があるので参加できない)。

 まぁ、それはそれとして。当職は、そもそも、「ポイント制」の考え方の方向がまったく違うのではないかと思っている。いわゆる「高度外国人材」は、「ポイント制」みたいなニンジンをぶら下げなくても従来から楽々と入国・在留することができており、彼らは「ポイント制」による「優遇」にはあまり頓着していないように思う。受入機関が高条件で待遇すれば、「高度人材」は黙っていてもどんどんやって来るし定着するはずである。お役人は、現場の事情をよくご存知ないのだろう。

 「ポイント制」を熱望しているのは、むしろ、出稼ぎの外国人単純労働者であり、日本人がやりたがらない仕事を提供している事業所の経営者だろう。「人身売買」的であるとして国際的な批判を受けている「外国人技能実習制度」みたいなものはスッパリ廃止して、「ポイント制」を利用して(大幅な手直しは必要だが)、現「技能実習生」の層を受入れる方がよほど理にかなっているように思う。

 量的規制(キャップ制)は必要。在留期間は最大 3年程度に限定してこれら出稼ぎ外国人労働者を「定住化」させないための仕組が必要だろうと思う。現行「外国人技能実習制度」を支えている本邦の監理団体にはまじめによくがんばっているところも多いので、彼らのもっているノウハウを生かせるようにしたい。いわずもがなだが、本国の送出機関や本邦の「天下り」機関等が寄ってたかって外国人労働者からチュウチュウ血を吸うような仕組だけはやめてもらいたい。

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